ド・ロ神父と出津の娘たち

  • ド・ロ神父と出津の娘たち
明治12年早春、長崎県外海の出津という村に、フランス人宣教師ド・ロ神父がやって来た。そこで最初に目にしたのは、あまりに貧しい人々の暮らしだった。「なんとかしなくては…。そうだ、村びとが仕事を持って自立すること!」やがて神父は、出津の娘たちと村びとの協力を得て、農業、医療、教育、井戸掘り、そうめん作りなど、さまざまな福祉活動で偉業をのこした。

美しく力強い文と、愛情あふれる挿絵が、優しさと信仰をもって助けあいながら貧しさを乗り越えて生きる人びとの姿を鮮やかに描いている感動の書。1985年に旺文社から発行されたものの文庫化。



もくじ

第一部 山の上のマリアさま
    紺屋のおシゲ
    貧しい村
    出津の女部屋
    機織り
    助けた娘
    堆肥をまくマリアさま

第二部 灯をかかげる娘たち
    有田焼の花びん
    水くみミッシャー
    ド・ロさま井戸
    子部屋のブランコ
    弟
    赤腹さわぎ

第三部 村に天主堂が建った
    水車小屋
    ド・ロさまそうめん
    愛馬ブチョ
    万助山の官林
    天主堂の敷地
    天主堂が建った

あとがき

著者紹介

著者:
岩崎京子(いわさき きょうこ)
1922年、東京生まれ。恵泉女学園高等部卒業。与田準一氏に師事し、日本児童文学者協会会員。主な著書に『鯉のいる村』(新日本出版社)で野間児童文芸賞・芸術選奨文部大臣賞受賞、『花咲か』(偕成社)で日本児童文学者協会賞受賞、『街道茶屋百年ばなし 熊の茶屋』(石風社)、赤いくつ(女子パウロ会)ほか絵本、児童書多数。2006年巌谷小波賞受賞。読書運動文庫「子どもの本の家」を仲間としている。

画家:
田代三善(たしろ さんぜん)
1922年、東京生まれ。日本美術家連盟、日本児童出版美術家連盟会員。主な作品に『龍の小太郎』(講談社)、『こしおれすずめ』(国土社、ボローニャ国際絵本原画展出品)、『久留米がすりのうた』(旺文社)、『建具職人の千太郎』(石風社)ほか多数。

女子パウロ会 発行

初版発行:2014年1月25日


ド・ロ神父と出津の娘たち

990円(本体900円、税90円)

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