聖書の物語論的読み方 新たな解釈へのアプローチ

  • 聖書の物語論的読み方 新たな解釈へのアプローチ
聖書解釈の新たな試みを紹介。聖書学の新しい地平を開く手引き書

本邦初、聖書を物語として読む新たな方法論を紹介した概説書。「時間」や「プロット」といった観点から、近代の小説分析方法を聖書の物語に適用する。聖書の文学的側面に着目し、物語に固有の表現方法を分析することで、新たな解釈の可能性を私たちに示す。


【目次】

  序文/第2版への序文/凡例

導入 分析の第一段階
 1.翻訳
 2.テクストの区切り
 3.要約

第1章 「物語内容」と「言説」

第2章 時間
 1.「物語時間」と「物語り時間」
 2.順序—後説法と先説法
 3.黙説法と空白
 4.聖書の物語における時間的順序
 5.継続
 6.頻度

第3章 プロット
 1.プロットの定義
 2.プロットのタイプ
 3.統合されたプロットのタイプ
 4.統合されたプロットあるいは
   単一のエピソードの分析
 5.エピソードと場面
 6.典型的場面

第4章 語り手と読者
 1.物語によるコミュニケーションの構造
 2.語り手
 3.読者

第5章 観点
 1.理論
 2.聖書における焦点化
 3.用語のより詳しい説明
 4.シュタンツェルの「物語状況」について

第6章 登場人物
 1.「動的」および「静的」登場人物
 2.「平板な」登場人物と「立体的な」登場人物
 3.「特質」と「性向」
 4.登場人物とプロット
 5.人物の性格付け
 6.記号論モデル
 結論

まとめにかえて

文献表/用語表/訳者あとがき《聖書の物語分析の実例》/
聖句索引/著者名索引


【著者紹介】Jean Louis Ska(ジャン・ルイ・スカ)
1946年、ベルギーのアルロンで生まれたイエズス会司祭。ベルギーのナミュールで哲学を、ドイツのフランクフルト・アム・マインで神学を修めてから、ローマの教皇庁立聖書研究所で研究し、1984年に聖書学博士の学位を授けられる。博士論文 Le passage de la mer. Étude de la construction, du style et de la symbolique d'Ex 14,1- 31 (Analecta Biblica 109)は、1986年に出版され、1997年には再版されている。1983年から同聖書研究所のモーセ五書釈義分野担当教授として教鞭をとっている。

【訳者紹介】
佐久間 勤(さくま・つとむ)
1952年兵庫県生まれ。教皇庁立聖書学研究所修士課程修了(聖書学)。グレゴリアン大学神学部博士課程修了(神学博士)。上智大学神学部教授(専攻:旧約聖書学)。

石原良明(いしはら・よしあき)
1981年生まれ。上智大学神学部卒、神学研究科後期課程を満期修了。

出版:日本キリスト教団出版局

聖書の物語論的読み方 新たな解釈へのアプローチ

3,300円(本体3,000円、税300円)

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