随想 森鴎外

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森鷗外ほどの大きい、まさに彼自身の言う『空車』のように巨きな存在は、通常の目では見通せぬ渦を巻いていたものだろう。普通一般の日本人であれば、死に臨んで己れと全自然、全世界との融合融和を念じ、そこに秘かな悲哀を覚えつつ満足するだろう。死に臨んで全世界に対して怒る人はまずいない。これほどの大きな弧を描いて生を完うした人間が、憤怒の情をもって己が死を迎えるとはどうしてか。なにゆえに、それほどに、己れを叱ったのか。鷗外の歩んだ道をたどりながら、その実像と自身は決して語ることのなかった深い深い悲しみに触れる。新しい鷗外像がここにある。

著者:小塩節
出版:青娥書房

2020年8月1日

随想 森鴎外

1,760円(本体1,600円、税160円)

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