人の子イエス

  • 人の子イエス
使徒たち、マグダラのマリア、総督ピラト、ペルシアの哲学者、ユダヤの大祭司、ナザレの隣人など、同時代人七十数名の証言のかたちで描くイエスの生涯。
イエスの言葉と行いが、福音書の記述と異なっていたこともあったろう。
笑い、夢み、愛したイエス。その語りは人の心の中心を射抜いた。
憎まれ、侮蔑され、十字架上で死んだイエス。彼は武装したローマ帝国と伝統を固守するユダヤ社会を前にひとり立った。
「人の子」イエスは、人の飢え渇きをわが身で知っていた。本書の登場人物たちの孤独、苦痛と怖れ、悲しみ、執着、情熱と憧れは、わたしたちのものでもある。
著者ジブラーンは、初期キリスト教発展の地レバノンのマロン派の家に生まれ、渡米。ジョン・レノンにも愛唱された、米国で今も最も著名なアラブ系詩人である。
読者は頁の中で、今も地上を歩む「人の子」イエスに出会うだろう。

著者:カリール・ジブラーン
出版:みすず書房

2020年3月

人の子イエス

3,080円(本体2,800円、税280円)

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